こんにちは。
今回は、7月に更新された「JSTQB Advanced Level シラバス日本語版 テストマネジメント」の紹介と、
旧シラバスとの比較について取り上げたいと思います。
本シラバスの更新は、4年前に一部改訂があり、大々的な更新は約13ぶりとなります。
シラバスは、JSTQBの以下リンクからアクセスできます。
https://jstqb.jp/dl/JSTQB-Syllabus.Advanced_TM_VersionV30.J01.pdf
今回の記事の構成は以下となります。
1.シラバス構成の更新・比較

最新のTMシラバスは、旧バージョンと比べ、章の構成が変わりました。
旧バージョンでは7つの章構成、新バージョンでは3つの章で構成されています。
・旧バージョン(2012):7つの章で構成。
・新バージョン(v3.0):3つの主要な章で構成
No. | 旧ver.2012 | 最新ver3.0 |
1 | テストプロセス | テスト活動のマネジメント |
2 | テストマネジメント | プロダクトのマネジメント |
3 | レビュー | チームのマネジメント |
4 | 欠陥マネジメント | |
5 | テストプロセスの改善 | |
6 | テストツール及び自動化 | |
7 | スタッフのスキル チーム構成 |
構成が大分変わりましたね。
各章を合計したトレーニング時間も大幅に変わりました。
・旧ver.2012:約33時間
・最新ver3.0:約23時間
初見でシラバスを確認したときは、驚きました。
シラバスボリュームはそこまで変わりなく、濃い内容がぎゅっと詰まってると思いました。
2.資格試験関連の更新

こちらでは、試験の概要と移行期間について述べたいと思います。
●資格試験の更新概要
試験時間、試験数が大幅に変わりました。
シナリオベースの質問形式は維持されていますが、試験の負担が軽減されました。
No. | 旧ver.2012 | 最新ver3.0 |
試験時間 | 180 分 | 120 分 |
試験数 | 65 問 | 50 問 |
特記事項 | ー | ※1 |
※1
非母国語話者には25%の時間延長あり
合格基準は65%(58/88ポイント)
時間は60分、試験数は15問縮小されました。
正直、こちらの変更はありがたいです。
過去、マークシートのときとピアソンでそれぞれ受けたことありますが、3時間は流石に長く、集中力が持ちませんでした。。。
2時間に変更され、より受けやすくなったと思います。
●試験の移行期間
旧バージョン(CTAL-TM 2012)の試験は、日本国内では「2025年11月30日」まで受験可能です。
この期間中は旧バージョンと新バージョンの両方の試験が提供されます。
「2025年12月1日」から新バージョンに切り替わるようです。
3.各項目の更新

続いて、特に更新された内容について取り上げたいと思います。
●リスクベーステストの強化
リスクベーステストが主要なテスト戦略としてさらに強調され、品質リスクの特定、評価、軽減に関する詳細なガイダンスが追加されました。
これにより、テスト活動を高リスク領域に集中させ、効率的なテストが可能になっています。
●テストプロセス改善の簡略化
テストプロセス改善に関するセクションが簡略化され、従来の詳細な改善手法(例:TMMiなど)の説明が省略されました。
代わりに、IDEALモデルやレトロスペクティブを活用した実践的な改善アプローチに焦点が当てられています。
たしかにこのあたりは、正直英語テンプレートで、実際のプロジェクト等で導入するには、敷居が高かったともいます。
より実践的にまとめられていたほうが活用しやすいですね。
●欠陥管理の拡張
欠陥管理に関する内容が大幅に拡張され、アジャイルおよびハイブリッド開発モデルにおける欠陥ワークフローの設定や、欠陥レポートを活用したプロセス改善の具体的な推奨事項が追加されました。
●テストメトリクスの重視
テストの監視と制御のためのメトリクスや、テスト見積もり手法の選択に関する内容が強化されました。
特に、異なる開発モデルに応じたテスト見積もりの要因が詳細に説明されています。
●チーム管理とソフトスキルの強化
テストチームのスキル分析、育成、モチベーションに関する内容が強化され、ステークホルダーとの関係管理やテスト活動のコスト・ベネフィット分析に関する実践的なガイダンスが追加されました。
●レビューの削除
旧バージョンに含まれていたレビューのトピックは、CTAL-Test Analyst(CTAL-TA)モジュールに移され、テスト管理シラバスでは扱われなくなりました。
こちらも正直衝撃でした。
ごっそりとレビューに関する内容がなくなっていました。
4.重要ポイント

こちらでは、特に重要なポイントについて整理しました。
●アジャイルとハイブリッド開発への適応
アジャイルやハイブリッド開発モデルにおけるテスト管理の特異性が明確に定義され、実践的なガイダンスが提供されています。
これにより、従来のウォーターフォールモデルだけでなく、多様な開発環境でのテスト管理能力が求められます。
●実践的なテスト管理への焦点
新しいシラバスは、開発に引き続き、テスト領域においても、現代のソフトウェア開発環境(特にアジャイルやハイブリッドモデル)に適応し、テストマネージャーが直面する現実的な課題に対応しています。
テスト戦略の定義、リスクベーステスト、チーム管理が主要なテーマとして強調されています。
●リスクベーステストの重要性
リスクベーステストは、テスト活動の優先順位付けやリソース配分の中心的な戦略として位置づけられています。
テストマネージャーは、品質リスクの特定と評価を通じて、テストの効果を最大化する方法を学ぶ必要があります。
旧シラバスでは、ウォーターフォール的な内容にフォーカスされていましたが、新シラバスでは
アジャイル開発及びハイブリッドな開発にフォーカスされているようですね。
5.まとめ

最新のシラバスでは、現代のソフトウェア開発トレンドに合わせて大幅に更新され、より実践的かつ簡潔な内容になっているようです。
特に、
・アジャイル・ハイブリッド開発への対応
・リスクベーステストの強化
・チーム管理の重視
以上が重要なポイントです。
旧バージョンからの移行を検討する場合は、2025年11月30日までの移行期間内に新シラバスに基づく準備を進めることをお勧めします。
以上、JSTQB AL TM新シラバスと旧シラバスとの比較等整理してみました。
今後もJSTQBやソフトウェアテストに関する情報を当ブログまたはYoutubeで発信していきたいと思います。
https://www.youtube.com/@susakiworks15
アクセス頂けますと幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。