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【JSTQB FoundationLevelのシラバス 6項「テスト支援ツール」について】

皆さん、こんにちは。
今回で、JSTQB Foundation Levelのシラバスについて、連続して投稿致しましたが、今回が最後の6項目となります。
今回は「テスト支援ツール」について述べていきます。

■6.1テストツールの考慮事項

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テストツールを使用することで、テスト活動を支援することができます。
テストツールとして、以下があります。
現在私が取り組んでいるテストツールは、以下のものがあり、自動化テストスクリプトがメインとなります。
・Katalon(Web、アプリ操作)
・Python +Seleniumライブラリ(Web操作)
・Appium(アプリ操作)

これらは、主にリグレッションテスト、回帰テストに役立つツールであると私は考えています。

□6.1.1テストツールの分類

テストツールの分類としては、主に以下があります。
・手動で行うと大量のリソースを必要とする反復作業を自動化により、工数削減や効率改善
・テスト実施だけでなく、テストプロセス全体を通して、テスト活動の効率を改善
・テストの一貫性や欠陥の再現性を高めて、テスト活動の品質を改善
・手動では実行できない活動を自動化
・テストの信頼度を向上(大量データの比較を自動化、動作シミレーション等)

 

「テストとテストウェアのマネジメントの支援ツール」

マネジメント用のツールによっては、ソフトウェア開発ライフサイクル全体であらゆるテスト活動に適用が可能です。
支援するツールは以下があります。
・テストマネジメントツールとアプリケーションライフサイクルマネジメントツール
・要件マネジメントツール
・欠陥マネジメントツール
・構成管理ツール
・継続的インテグレーションツール

テスト担当者、テスト管理者の方でなじみがあるのは、欠陥マネジメントツールではないかと思います。
JIRA、Redmine、Backlog、AzureDevOpsなどがあります。
欠陥マネジメントツールというより、プロジェクト管理ツールといった方がしっくりくると思います。

 

「静的テストの支援ツール」

静的テストに関しては、過去の以下の記事で掲載しています。
良かったら、こちらも確認してみてください。
https://susakiworks.com/2020/07/21/jstqb_03/

静的テストの支援ツールは以下があります。
・レビューを支援するツール
・静的解析ツール
こちらは、正直使用した経験がなく、別途書籍等で深堀したいと思います。

 

「テスト設計とテスト実装の支援ツール」

テストの設計と実装で保守性の高い作業成果物を作成できるように支援するツールです。
・テスト設計ツール
・モデルベースドテストツール
・テストデータ準備ツール
・受け入れテスト駆動開発ツールや振る舞い駆動開発ツール
・テスト駆動開発ツール

テスト設計、テスト実装のツールとして、思い浮かんだのは、SIFTさんがサービスされています「CAT」です。
こちらは、過去使用経験があり、Web上で、エクセルのようにテスト設計が行えるツールです。変更履歴を確認できるのが特徴的なツールでした。
興味のある方は、以下リンクから確認していただければと思います。
https://www.catcloud.net/

 

「テスト実行と結果記録の支援ツール」

テスト実行と結果記録の活動を支援するツールは以下があります。
・テスト実行ツール
・カバレッジツール
・テストハーネス
・ユニットテストフレームワークツール

テスト実行ツールは、上記6.1でも述べたように、Katalon、Python+Seleniumライブラリ、Appiumといったツールで、リグレッションテストとして、使用うことができます。

 

「性能計測と動的解析の支援ツール」

性能計測、動的解析ツの支援ツールは以下があります。
・性能テストツール
・モニタリング
・動的解析ツール

性能テストのツールとしては、ケータイ端末やPCなどの処理速度を計測するベンチマークツールがあると思います。
Geekbench、Cinebenchといったソフトウェアがあります。

 

「特定のテストに対する支援ツール」

全体的なテストプロセスを支援するツールに加え、特定のテストの問題を支援するツールもあります。
・データ品質の評価
・データのコンバージョンとマイグレーション
・使用性テスト
・アクセシビリティテスト
・ローカライゼーションテスト
・セキュリティテスト
・移植性テスト

 

□6.1.2テスト自動化の利点とリスク

テストの自動化は、回帰テストやリグレッションテストを繰り返し自動で行えるなどの利点がありますが、それとは対照的にリスクも存在します。

テスト実行を支援するツールを使う利点

・反復する手動作業の削減と時間の節約
・一貫性や再実行性が向上
・評価の客観性が向上
・テスト進捗、欠陥率、性能計測結果の集計、グラフ作成など容易に向上

テストを支援するツールを使うリスク

・テストツールの効果を過大に期待すること
・テストツールを初めて導入する場合の時間、コストがかかること
・大きい効果や継続的に上げるため、必要な時間や工数を過少評価すること
・ツールのメンテナンスを行う工数を過小評価すること
・ツールに過剰な依存をすること
・ツールベンダーのサービス終了、有料化など変更があること
・ツールのサポート、アップグレード、欠陥修正対応のレスポンスが悪いこと
・オープンソースプロジェクトが停止すること
・新しいプラットフォームサポートできないこと
・ツールに対する当事者意識が明確でないこと

 

□6.1.3テスト実行ツールとテストマネジメントツールの特別な考慮事項

「テスト実行ツール」

・テスト実行ツールでは、自動スクリプトを設計するのまでに、ツールの学習や設計で大量の工数が必要となってくることが多いです。
・手動の操作で、テスト実行内容を記録するケースもありますが、それは大量のテストスクリプトを活用するように拡張できていません。
・データ駆動型や、キーワード駆動型によるテストアプローチを含め、テスト担当者、開発者、テスト自動化の担当者は、スクリプト言語に精通している必要があります。

本ブログでは、プログラミングを習ったことが無い方でも、テスト自動化を取り組めるように解説系の記事を更新していきたいと考えています。
また、記事等、文字やキャプチャ画像で伝わりづらい場合は、動画コンテンツを用意したいと考えています。

「テストマネジメントツール」

テストマネジメントツールは、以下に示す理由で、他のツールやスプレッドシートとのインターフェースが必要です。
・組織が必要とするフォーマットで利用できる情報を作成
・要件マネジメントツールで要件に対する一貫したトレーサビリティを維持
・構成管理ツールでテスト対象のバージョン情報と同期

■6.2ツールの効果的な使い方

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□6.2.1ツールを選択する際の基本原則

組織向けにツールを選択する際の基本原則は以下となります。
・組織の成熟度、長所と短所を評価
・テストプロセス改善の機会を識別
・ テスト対象で使用する技術を理解し、その技術と互換性のあるツールを選択
・既に組織内で使用しているツールとの互換性と統合可能かの判断
・明確な要件、基準を基にツールを評価
・無料試行期間の確認
・ツールベンダー、もしくは無料ツールサポートを確認
・ツールを使用するための教育や、組織内での要件を識別
・ツールに直接携わる担当者のスキルを考慮して、トレーニングの必要性を評価
・ライセンスモデル(有料、オープンソースなど)の長所と短所を考慮
・具体的なビジネスケースに基づいて、費用対効果を見積る(必要に応じて)。

 

□6.2.2ツールを組織に導入するためのパイロットプロジェクト

ツールを導入する際は、パイロットプロジェクトから導入することが望ましいです。
パイロットプロジェクトには、以下のような目的があります。
・ツールに関する知識を深め、強みと弱みを理解
・現状のプロセスに対し、どのように適用するかを評価し、変更点の特定
・ツールやテスト資産の標準的な使用方法、管理方法、格納方法、メンテナンス方法を設定
・期待する効果が妥当なコストかどうかを判定
・メトリクスを確実に記録しレポートするようにツールを設定

 

□6.2.3ツール導入の成功要因

組織内でツールの評価、実装、導入、日々のサポートを成功するため、以下の活動が必要になります。
・他プロジェクトへツールの横展開
・ツール適用に向けて、プロセスの調整、改善
・ツールの教育
・ツールの利用ガイド、マニュアルの作成
・ツールの情報の集約方法を実装
・ツールの利用状況や効果をモニタリング

 

■最後に

今回はJSTQB Foundation Levelのテスト支援ツールについて、述べてみました。
今回で、複数回にわたってシラバスの内容をまとめてみましたが、概要的な内容が多いですが、情報量が多いと、改めて思いました。
テスト業務で関わる際など、適時読み返しながら、習得していくことが望ましいと考えます。

最後まで見ていただき、ありがとうございました。

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ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第4版 シラバス2018対応
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