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【News】2023年7月(JSTQB/ALTA試験/ChatGPT)

こんにちは。
本日もソフトウェアテスト、テスト自動化に関するニュース記事をご紹介していきたいと思います。

■記事内リンク

□1.ALシラバス アジャイルテクニカルテスト担当者

□2.Advanced Level テストアナリストの資格認定試験を期間限定

□3.ソフトウェアテストにおけるChatGPTの影響の増大

□1.ALシラバス アジャイルテクニカルテスト担当者

https://jstqb.jp/syllabus.html#syllabus_advanced_alatt

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こちらは「JSTQB認定テスト技術者資格」のサイトにて、「ALシラバス アジャイルテクニカルテスト担当者」が公開されました。
https://jstqb.jp/dl/JSTQB-Syllabus.Advanced_ATT_Version1.1.J01.pdf

アジャイルに関するシラバスは、「FLシラバス(Extension)アジャイルテスト担当者」が公開されていましたが、今回はALのシラバスとなります。

AIテスティングに続き、JSTQBのシラバスも増えてきましたね。
国内でのソフトウェアテストの需要拡大や、アジャイル開発が増えてきていることが起因していると思います。
早速シラバスをダウンロードし記載内容を確認してみました。

◇ALシラバス アジャイルテクニカルテスト担当者 目次

1.要求工学
2.アジャイルにおけるテスト
3.テスト自動化
4.デプロイメントとデリバリー
5.リファレンス

FLシラバスにはなかった「要求工学」という内容が取り上げられています。
アジャイル開発においてのユーザーストーリー、エピックの分析や、受け入れなどの内容が記載されているようです。
丁度私も、アジャイル開発に携わっており、かつオフショアの受け入れ担当でもあるので、このあたりは読み込んで、業務にも活かしていければと思います。

また、他には、テスト自動化のデータ駆動、キーワード駆動テストに関する内容や、継続的デリバリー、デプロイメントに関する内容も記載されています。
シラバスのボリュームとしては40ページもないので、見やすいと思います。

是非ご興味のある方は、JSTQBのシラバスページにアクセスしてみてはいかがでしょうか。

https://jstqb.jp/syllabus.html#syllabus_advanced_alatt

□2.Advanced Level テストアナリストの資格認定試験を期間限定

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000054604.html

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こちらは、引き続きJSTQBからの内容となります。
お知らせとしては、7月7日あたりにされていたと思いますので、すでにご存知の方もいらっしゃると思います。
Advanced Level テストアナリストのCBT(PC)での資格試験が期間限定で行われます。
資格試験の内容は以下となります。

◇Advanced Level テストアナリスト試験概要

・申し込み期間:7 月 14 日(金)から
8 月 30 日(水)まで
・試験実施期間:2023 年 8 月 1 日(火)から
8 月 31 日(木)まで
・受験資格:JSTQB 認定テスト技術者資格 Foundation Level 資格試験の合格者
JSTQB(日本)以外の Foundation Level 資格試験の合格者
・受験料:22,000 円(税込)
・支払い方法:クレジットカードのみ((VISA、Master、JCB、AMEX)
・申込み方法:https://qualification-jstqb.com/examinee/

マークシートからCBTへ試験方式が変わったので、8月中の期間で受けられていいですね。

ご興味のある方は、JSTQB公式サイトにアクセスしてみてはいかがでしょうか。
https://jstqb.jp/index.html

□3.ソフトウェアテストにおけるChatGPTの影響の増大

https://www.impactqa.com/blog/impact-of-chatgpt-on-software-testing/

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こちらの記事はImpactqa.comにて掲載されていた内容となります。

ChatGPTの登場により、ソフトウェアテストにどのような影響が起きるか述べられていましたので、ご紹介したいと思います。

◇ChatGPT のような高度なチャットボットはソフトウェア テストをどのように強化できるのか?

私たちは競争の激しい世界にいます。
そこでは、現代の企業が時代の先を行くためには、スピードと正確さが致命的な組み合わせとなる可能性があります。
ChatGPT の機能を利用することで、ソフトウェア テスト会社はテストプロセス全体を加速できます。
テスト ケースの作成から文書化まで、OpenAI のユニークな製品は、全体的な生産性を飛躍的に向上させます。

これにより、QA (品質保証) チームは、しっかりとした対応が必要な中心的なタスクに集中することができます。
ソフトウェア品質保証に ChatGPT を採用する主なハイライトは次のとおりです。

・欠陥をより早く発見する
・時間通りに必要な措置を講じる
・コストのかかる遅延を削減する

効果的かつ適切な実装アプローチに従うことで、手動作業を大幅に削減できます。
ChatGPTを使用すると、品質保証会社は業務効率を損なうことなくテスト範囲を短縮できます。

・スクリプトジェネレーター

ChatGPT は、大量のデータでトレーニングされた高度な生成チャットボットとして、テスト スクリプトの生成に非常に役立つことが証明されました。
たとえば、LoadRunnerを使用して Web アプリケーションの パフォーマンス テストを実行しているときに、ChatGPT を使用すると、QA チームが数秒で LoadRunner テスト スクリプトを生成できます。
ただし、生成された結果は専門家によって継続的にレビューされる必要があります。

・労力を削減

自動化は手動作業を削減する実証済みのソリューションとして登場しましたが、精度については依然として専門家のレビューが必要です。
ツールキットに ChatGPT が追加されたことで、テスターは AI の力を活用してソフトウェア テストを加速し、労力を軽減できます。

ChatGPT にはまだ多くの改善点があり、現時点では初期段階にすぎず、近い将来には AI と NLP (自然言語処理) のさらなる改善が見られるでしょう。

◇ChatGPT を使用したテストの種類 

・単体テスト

テスターはフロントエンドに ChatGPT を組み込んで、JavaScript、Python、Swift など、テスト ケースを構築するための構文を生成する必要がある言語を操作できます。

・APIテスト

ChatGPT は、Postman などのフレームワークを生成したり、NodeJS、Java、Python などの使い慣れた言語を使用して API のテスト スクリプトを作成したりするために使用できます。

・モバイルテスト

ChatGPT には、Appium などの著名なテスト フレームワークのテスト スクリプトの開発を支援する機能があります。

これらのテスト スクリプトを利用して、Swift、Java などのさまざまなプログラミング言語で構築されたアプリケーションの包括的なテストを実施できます。

・統合テスト

ChatGPT をSeleniumなどのテクノロジーと併用することで、統合テストを容易にするテスト スクリプトを生成することが可能になります。

これらのスクリプトは、HTML、CSS などのさまざまなマークアップ言語のサポートを提供します。

・エンドツーエンドのテスト

エンドツーエンド テストを実行する場合、テスターは ChatGPT と連携して、効果的なテスト シナリオのためのフレームワークのテスト スクリプトを生成できます。

◇ソフトウェアテストにおけるChatGPTに関連する課題

1.限られた敏捷性

これは事前トレーニングされたツールであり、個々のテスト環境ごとにクライアントのニーズに合わせて調整することができないため、最終的には変更機能が制限されます。
さらに、テストを自動化する機能も排除されます。

2.文脈の理解が不十分

ChatGPT がソフトウェア テスト会社にもたらすもう 1 つの大きな課題は、コンテキストや目的を把握できないことで、結果が不正確になる可能性があることです。

3.テストケース作成の範囲が限定されている

ChatGPT に提供される入力は、出力または結果に直接影響するため、テスト ケースの生成において最も重要です。
入力が関連性がない、または包括的ではない場合、システム全体の品質に影響を与える可能性があります。
したがって、強力な批判的理解を必要とする先のとがったケースで ChatGPT に依存することは、大きな賭けになる可能性があります。

4. テスト環境の制御

ChatGPT は当初、AI と機械学習を通じて人間のような会話とコミュニケーションを強化するように設計されました。
ただし、そのアルゴリズムに供給されるデータによって、ツールのコード化の可能性が高まります。
また、外部ツールであるため、テストの取り組みや統合とは独立して実行されるため、テスト環境の制御が制限され、テスト条件のシミュレーションの範囲さえも制限されます。
最終的には、事実上の誤りやトレーニング データの誤りにつながります。

5.限定的な執行

コード構造を理解していないため、ChatGPT はテストを直接実行できません。
その役割はテストの実行に関する提案を提供することに限定されていますが、テストの実装と評価の責任は完全にユーザーにあります。 
しかし、アップデートやリリースが行われるたびに、ChatGPT の作成者はその精度をますます高めています。
これは、ソフトウェア テスターがプロセス全体を合理化するための理想的なツールです。
人工知能と QA エンジニアが並行して作業し、あらゆる面から品質を保証する道につながります。

◇まとめ

AI を私たちの生活とソフトウェア テストに統合することは、テストの効率、一貫性、カバレッジの向上を約束する重大な成果です。
しかし、この未知の領域を探索する際には、イノベーションの興奮と正当な懸念の認識との間のバランスをとることが重要です。 

□最後に

今回は、以上のニュースを取り上げてみました。
次週も、ソフトウェアテスト、テスト自動化に関するニュースをご紹介したいと思います。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。

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